千葉ロッテマリーンズの背番号3番！歴代の3番の選手とその傾向を紹介

こんにちは、当ブログの管理人、元高校球児のみっつです！

背番号3番と言えば、多くのスター選手が背負ってきた背番号です。中でも巨人の長嶋選手、広島の衣笠選手が有名で、この2球団は背番号3番が永久欠番となっています。

マリーンズ（オリオンズ）でも、長嶋選手と同時期に背番号3番を背負った榎本選手という大打者がいました。

今回は、千葉ロッテマリーンズ背番号3番の特集です。歴代の3番の全選手や特に印象深い3選手、さらに5番をつけてきた選手の傾向にも迫ります。

歴代の背番号3番を背負った選手をご紹介

まずは、千葉ロッテマリーンズの背番号2番をつけてきた選手を、古い順にご紹介します。

初代は今久留主功選手です。戦前の台湾出身で、兄の淳選手とともに創設された毎日オリオンズに入団しました。

2代目は北村正司選手です。ハワイ生まれの日系人で、地元球団でプレイしていたところをスカウトされた小技の名手です。

3代目の榎本喜八選手は、オリオンズ時代を代表するスター選手です。初代の「安打製造機」であり、1000本安打・2000本安打の最年少達成記録保持者です。

4代目のフランク・ジョンソン選手は、アメリカ出身で史上初となる日米間のトレードで入団しました。

5代目・江島巧選手はドラゴンズからトレードでオリオンズに入団しました。シーズン途中に背番号を弘田澄男選手に引き継いだため、3番をつけた期間はわずかでした。

6代目・弘田澄男選手は、小柄ながらも入団から11年連続で2桁盗塁を記録した俊足と最多安打も記録したバットコントロールが持ち味の選手です。

7代目は藤倉多祐（一雅）選手です。弘田選手とのトレードで入団しました。現役時代は目立った成績は残せませんでしたが引退後は長年コーチや球団職員を務めました。

8代目は西村徳文選手です。4年連続の盗塁王や通算363盗塁を記録するなど、盗塁に関してプロ野球史上でも有数の記録を残した名選手です。

9代目の渡辺正人選手はドラフト1位で入団し背番号3番を背負いました。期待ほどの結果は残せませんでしたがロッテ一筋で15年間現役を続けました。

10代目の石井浩郎選手は近鉄時代は最多安打や打点王を獲得した強打者です。ジャイアンツを経てマリーンズに入団しましたが晩年は怪我に泣かされ続けました。

11代目・喜多隆志選手は、慶應大からドラフト1位で入団しました。プロ生活は5年でしたが、高校野球の指導者として活躍しました。

12代目・14代目はサブロー選手です。長年ロッテに在籍し、ファンにも愛された選手です。通算で12年以上、背番号3番を背負いました。

13代目は、工藤隆人選手です。サブロー選手の移籍に伴い、シーズン途中に背番号3番を引き継ぎましたが同年末にサブロー選手の復帰により背番号が変更となっています。

15代目は、角中勝也選手です。独立リーグ出身者としては初となる数々の記録を持ち、独立リーグからNPBへのパイオニアともいえる存在です。

背番号3番を背負って活躍した3選手のご紹介

次に、歴代の千葉ロッテマリーンズの背番号3番の選手のうち、私が特に印象深く思う、榎本選手、西村選手、角中選手の3名をご紹介したいと思います。

榎本喜八選手

榎本選手は名門・早稲田実業高校出身です。高校時代から強打者として知られていましたが、粗さが目立ちプロ球団から声をかけられることはありませんでした。

しかし、早実の先輩でオリオンズ入団が決まっていた荒川選手との「高校生活3年間毎日素振り500回をしたら世話してやる」を口約束を守り入団テストまでこぎつけます。すると、完成された打撃フォームと選球眼が首脳陣の目に留まり、念願のプロ野球球団への入団が決まったのです。

「川上哲治2世」の呼び声もあり、背番号は3番を与えられました。

入団後はオープン戦で活躍を見せ、開幕からレギュラーを獲得します。シーズンを通して活躍を続け、打率.298、146安打など当時の高卒新人記録の数々を塗り替えました。

バットの芯で正確に球を捕らえ、事も無げにヒットを打つ様から、新人にして「安打製造機」と呼ばれます。

その後も安定して活躍を続け、多くの打撃タイトルのほか最多四死球数の記録を打ち立てました。7年目には、24歳9か月の若さで通算1000本安打を達成し、プロ野球史上最年少記録を樹立します。

また、プロ野球史上3人目となる通算2000本安打を達成し、31歳7か月での達成もプロ野球史上最年少記録です。

坂本勇人選手が最年少2000本安打への期待がかかっていましたが、コロナでシーズン開幕が遅れたことにより榎本選手の記録が今もなお残っています。

このように偉大な打者であることに間違いはないのですが、現代において注目度や知名度はさほど高くはありません。それは、榎本選手が現役引退後、プロ野球界との接触を断っていたためです。

その理由としてはストイックで不器用な性格がゆえ、晩年は周囲から理解されなかった部分が大きいかもしれません。

張本選手や野村選手といったライバルの大打者をはじめ、稲尾選手や杉浦選手といった大投手も、榎本選手については高く評価しており、当時の活躍ぶりやその才能は球史に残るものであったことは間違いありません。

榎本選手が、仮に最後まで現役生活を全うできていたら、指導者となっていたらと考えると、プロ野球の歴史もまたちょっと違うようなものになっていたような気がします。

西村徳文選手

西村選手は宮崎県出身で、福島高校時代には高校初の甲子園の舞台にも立ちましたが、目立った選手ではありませんでした。

卒業後は、国鉄鹿児島鉄道管理局（現・JR九州鹿児島支社）に入社し、野球を続けましたが、仕事と野球の両立に悩みます。そんな中、入社3年目にプロのスカウトが視察に来るとプロ入りを目指し、1981年のドラフト会議でオリオンズから5位指名を受け入団しました。

入団1年目のシーズン終盤に代走として1軍初出場を掴むと、俊足を生かすためにスイッチヒッターへの転向を勧められ猛練習に励みます。

2年目のシーズン後半から二塁手のレギュラー獲得すると、以降はチームの中心選手として、1980年代後半～1990年代前半のオリオンズ・マリーンズを支えました。

西村選手の代名詞と言えば俊足と盗塁です。入団2年目からは12年連続で2桁盗塁を決めており、中でも1986年～1989年は4年連続で盗塁王に輝きました。

打撃については、アベレージヒッターというタイプではないもの、堅実なバッティングや俊足による内野安打が多い選手でした。1990年には打率.338を記録し、両打ちの選手としてはパリーグ初の首位打者にも輝きました。

また、守備にも定評があります。1985年に二塁手としてゴールデングラブ賞とベストナインを獲得していますが、1989年ごろから外野手としての出場が増えます。

そんな中でも、1990年には外野手としてゴールデングラブ賞とベストナインを獲得しました。内外野でゴールデングラブ賞を獲得したのは、これもパリーグ初の選手となりました。

引退後は10年以上に渡ってマリーンズのコーチ・監督を歴任し、2019年からは初めてマリーンズのユニフォームを脱ぎオリックスの監督にも就任しました。

角中勝也選手

角中選手は石川県出身で、高校は当時新設された日本航空石川高校でプレーしましたが甲子園出場はありませんでした。

高校在学中に四国アイランドリーグを受験しましたが、3打席ノーヒットに終わります。しかし、高知ファイティングドッグスのコーチの目に留まり最後の枠で入団を掴みました。

入団後は首脳陣から高く評価され、高卒新人ながら主軸を担い、打率.253・4本塁打・28打点を記録するなど、勝負所ではパンチ力のある打撃を見せます。

ウエスタン・リーグに所属するチームとの交流戦にも出場すると、NPBのスカウトからも持ち前の俊足とミートセンスを評価され、2006年のドラフト会議において、千葉ロッテマリーンズから7巡目で指名を受け入団しました。

プロ入り後は1年目から1軍出場がありましたが、4年目までは結果を残すことができませんでした。5年目のシーズン途中からきっかけを掴むと、6年目の2012年に大ブレイクを果たします。

この年は149安打を放ち、打率.312で首位打者を獲得しました。独立リーグ出身者としては、初の規定打席到達に加え、タイトル獲得、ベストナイン選出など快挙づくしとなりました。

ワンバウンドの球をヒットにしたりと巧みなバットコントロールが持ち味なのは言わずもがなですが、俊足と強肩も持ち味で、総合的にも能力の高い選手です。

2016年にも最多安打、首位打者のタイトルを獲得し、2019年には独立リーグ出身選手としては初の1000本安打も達成。独立リーグ出身の打者としては数々の記録を打ち立て、パイオニア的存在となっています。

背番号3番をつけた選手の傾向とは？

オリオンズからマリーンズにかけて、背番号3番はチームの顔とも言える選手が使用してきました。使用してきた14名の選手は、内野手と外野手ばかりで、投手や捕手はいません。

初期に背番号3番を背負い、18年と最も長い期間使用した榎本選手の功績によりそのイメージが色濃くなり、弘田選手、西村選手、サブロー選手、角中選手と、主力打者に引き継がれてきています。

という事で、千葉ロッテマリーンズの背番号3番は、実績のある野手がつけてきたという傾向があります。