プロ野球のトレード!ルールや期限・世紀の移籍など徹底解説!

基本的なルール

こんにちは、みっつです。

プロ野球をはじめとするスポーツ界のトレードって、面白いシステムだと思いませんか?一般的な会社であれば、同業者と社員の交換をするなんて考えられないですよね(^_^;)

でも、所属している球団でイマイチ活躍できなかった選手が、新たな球団で活躍しているのを見ると、なかなか良いシステムかなと思っています。

今回は、プロ野球のトレードについての特集です。トレードの細かいルールや、今までにあった世紀の大トレードについてお伝えしていきますね。

■目次(クリックすると飛びます)

プロ野球のトレードのルール

日本プロ野球では、球団間の合意で選手の交換をおこなうものをトレードと呼びます。通常、トレードは選手の意思に関係なく、球団の権限の下で実行されます。

4つのトレードの種類

トレードには、その手段から主に4つにに分類ができます。その4つとは

  • 交換トレード
  • 金銭トレード
  • 三角トレード
  • 無償トレード

となります。

交換トレード

実力が同等とみなされる選手同士を入れ替えるものを、「交換トレード」と呼びます。交換トレードの場合、1:1のトレードになるのが理想的です。

しかし、選手間の実力が偏っていると、両球団が判断をなした場合は、片方の球団の選手を増やしてバランスをとることがあります。

また、加える選手が定まらないときは、金銭を加算することでバランスをとるケースもありました。

金銭トレード

金銭トレードとは、最初から交換すべき選手を出すのではなく、選手と金銭でトレードが成立するものです。

三角トレード

選手を交換する多くのトレードが2球団で行われますが、まれに3球団で選手のやり取りをおこなうケースもあります。

このようなトレードを「三角トレード」といいます。

例えばA球団がB球団の選手を、B球団はC球団の選手を、C球団はA球団の選手を獲得したい、といった場合に成立します。

無償トレード

そもそも代償を支払うことなく、無償で選手を譲渡する「無償トレード」も過去にはありました。

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トレードの規定とは

トレードは球団側の合意の下でおこないますが、そこには一定の留意規定が設けられています。

まず、トレードが実行できる期限は、各年度の6月30日までと決められています。ただし、ウェイバー公示された選手はこの限りではありません。

ちなみに、ウェイバー公示とは、ウェイバー方式と呼ばれる優先権に由来しています。

日本のプロ野球では、球団が選手を支配化選手として拘束できる期間があります。これは2月1日から11月30日となりますが、何らかの理由で、この期間中に選手との契約を破棄することがあります。

契約破棄がなされた選手は、自由契約となり公示されます。そして、公示された選手を欲しいと申し出る球団を待つことになります。

もしも、複数の球団から譲渡の申し出があった場合、前シーズンの成績の低い球団から順番に優先権が与えられるウェイバー方式が取り入れられます。

その他にも、留意規定として、新人選手を三角トレードに加えることは、厳しく禁じられています。

過去には、ドラフトで指名された選手を、すぐに希望球団に移籍させるためのトレードが実施されたことがあります。こうした新人選手のトレードを容認すると、ドラフト制度の本来の意義を失ってしまうからです。

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こんなトレードが!世紀の移籍ベスト3

プロ野球のトレード、過去にはアッと驚くような移籍が成立しています。今回は私が『これは凄い!』と思ったトレードを3つご紹介します。

2対4の大型トレード

年度      1975年
球団名と対象者 阪神タイガース 江夏豊投手、望月充外野手
        南海ホークス 江本孟紀投手、長谷川勉投手、池内豊投手、島野郁夫外野手

トレードには、選手が納得して受け入れるケースと、激昂して受け入れがたいケースがあります。

阪神ターガースのエースと南海ホークスのエース同士のトレードは、両者とも納得のいかないトレードとなってしまいました。

江夏投手は阪神在籍の9年間で159勝をマークし、6年連続で奪三振王のタイトルを受賞するなど、申し分の無い成績を残していました。その一方で、江本投手は南海ホークスのエースといっても、江夏選手の実績と比較をすると、残念ながら見劣りするものだったのです。

江夏投手にすると、たとえ2:4のトレードであっても、自分よりランク下の投手とのトレードに激昂したと言われています。一方で、江本投手も、南海ホークスのエースとして、互角のトレードでなかったことに、プライドが傷つけられたと言われています。

なお、このトレードが起きた要因は、両エースがともに監督や球団から嫌われたことにあったと言われています。

1対4の世紀の不対等トレード

年度      1986年
球団名と対象者 ロッテオリオンズ 落合博満内野手
        中日ドラゴンズ 牛島和彦投手、上川誠二内野手、平沼定晴投手、桑田茂投手

当時、落合選手は入団8年目の33歳で、その年3度目の三冠王に輝いた落合選手は、まさに脂がのった選手であり、日本球界No1 のスラッガーといえる選手でした。その落合選手がトレードに出される要因には、監督との折り合いが悪かったり、低迷するチームのお金事情が絡んでいたりしたと言われています。

当初、ロッテオリオンズは巨人との交渉を進めていましたが、中日の星野監督が後から割って入り、落合選手をさらった形になりました。

1:4の不均等なトレードに、中日のリリーフエースでもあった牛島選手は激怒しましたが、星野監督の自宅で説得されたことで、世紀の大型トレードが成立しました。

誰も理解できない無償トレード

年度      2003年
球団名と対象者 ダイエーホークス 小久保裕紀内野手
        読売ジャイアンツ

トレードとは、チームの戦力強化もしくは補強を目的として行われます。しかし、2003年の小久保選手のトレードは、戦力補強でもなければ、金銭的な見返りもない不可解なものだと言えます。

2003年のシーズンをケガで棒に振った小久保選手が、いよいよ翌年には復帰の兆しが見えた矢先に、巨人へのトレードが発表されました。

当時の小久保選手は、2003年こそケガで試合出場が適わなかったが、城島選手や松中選手と強力打線の中心にいる選手でした。ダイエー球団として主力選手の無償トレードに、ファンの誰もが納得のいかずに騒然となったのです。

そして、ダイエーホークスの優勝旅行がキャンセルされるまでの騒動になってしまいました。

当時の選手や監督がインタビューで心境を語っています。

松中信彦は「球団にふざけるな!と言いたい。このチームは勝ちたくないんでしょうかね?」、柴原洋は「チームをまとめていたのは小久保さんだったんでチームにとっても大打撃」、斉藤和巳は「今は、頭が真っ白です」、城島健司は「普通じゃない」、和田毅は「シーズン中何度も励ましてくれた。来年いないなんて信じられない」監督である王も「チームが崩壊する」と、その他各選手らが怒りを露にした。

引用元:ウィキペディア

そして当時のオーナーが球場を訪れた際は

ダイエー中内正オーナーが球場に来た際にも、すれ違う選手がいる中、挨拶をした選手は0という異例中の異例な出来事が起こった。

引用元:ウィキペディア

福岡ダイエーホークスに与えた衝撃は、計り知れない大きなものとなってしまいました。

トレードされて大活躍した選手を3人ご紹介

トレードは、選手にとって気分を一新して新たな活躍が出来る意味もありますよね。そこで、トレードによって移籍した球団で、大活躍をした選手を3人ご紹介しますね。

矢野燿大選手

中日ドラゴンズに所属していた矢野燿大選手は、1997年に大豊泰昭選手とともに、阪神タイガースの関川浩一選手と久慈照嘉選手との、2対2の交換トレードで移籍をしました。

中日時代は中村武志捕手の控えに甘んじておりましたが、阪神へ移籍後に正捕手の座を勝ち取る事が出来たのです。

移籍当時の阪神は、万年Bクラスから「暗黒時代」と呼ばれていました。しかし、矢野選手が正捕手として、投手だけでなくチームを牽引しだすと、Aクラスの常連チームへと変貌させ、2003年と2005年のリーグ優勝にも大きく貢献をいたしました。

ちなみに、このトレードで移籍した4名は、全て移籍後に活躍を遂げたことで、Win-Winのトレードであったと言われています。

ラルフ・ブライアント選手

ブライアント選手は、1988年に第3の外国人として、中日ドラゴンズに入団しました。しかし、1軍には郭源治選手とゲーリー・レーシッチ選手の2人がいたため、外人枠の規定から1軍でプレーするチャンスが巡って来ませんでした。

ところが、その年の6月に、近鉄バッファローズの主砲を務めていたデービス選手が解雇されたことを受け、急遽、新外国人の獲得が必要となりました。そこで、2軍で燻っていたブライアント選手に、白羽の矢が立ちトレードで近鉄バファローズに移籍します。。

移籍後、ブライアンと選手はまさに水を得た魚となり、74試合で34本塁打73打点の大活躍を見せました。




高橋直樹選手

高橋直樹選手ほど、セ・リーグの水が合わなかった選手はいません。

プロ野球界のトレードは、なるべく同一リーグ間の移籍を避ける傾向があります。これは、同一リーグのトレードであると、移籍後に直接対決があるため、お互いに手の内が解っているとやり難いからです。

その一方で、リーグ間のトレードになると、環境が異なることで慣れるのに時間を要するとも言われています。

とくに、パ・リーグは指名打者制を取り入れていますが、セ・リーグは投手も打席に立つことになります。この影響を受けて、セ・リーグの制度に馴染めなかったのが高橋選手です。

日本ハムファイターズのエースとして活躍していた高橋選手は、1981年に江夏豊選手との交換要員として広島に移籍しますが、まったく力を発揮できませんでした。

しかし、1982年のシーズン途中に、パ・リーグの西武ライオンズに移籍すると、大活躍をしてチームの初優勝に貢献いたします。ただし、それから4年後、セ・リーグの巨人に移籍をすると、1勝も挙げられずに、その年で引退をいたしました。

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まとめ

今回は、プロ野球のトレードを特集しましたが、いかがだったでしょうか?少し複雑なトレードの規定もご紹介しましたが、おわかりになりましたでしょうか?

トレードは、当事者どちらにもメリットがあって『トレードして良かった!』と思えるのが理想ですよね。

私たちプロ野球ファンにとっても、なかなか活躍できなかった選手が、新たな地で活躍する姿を見るのは嬉しい事です。

今後もお互いにメリットのあるトレードが成立する事を、願ってやみません。

最後までお読み頂き大感謝!みっつでした。