こんにちは、当ブログの管理人、元高校球児のみっつです!
広島県の広陵高校は、広島市安佐南区にある私立の高校です。1896年の設立と、120年以上の歴史を刻んできました。
野球の強豪校として知られ、2021年までに47回もの甲子園出場を果たし74勝、3度の春の選抜大会での優勝と、輝かしい成績を収めてきました。
2021年秋の中国大会でも見事に優勝して、2022年春の選抜大会の出場を果たしています。
今回は、広陵高校野球部を特集します。2021年秋のメンバーや公式戦での成績、監督の紹介、さらに甲子園での活躍ぶりやプロ野球に進んだOBも取り上げますので、楽しみにしてくださいね。
あくまでも参考情報としてご覧ください。
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広陵高校の2021年新メンバーをご紹介!
まずは、直近の公式戦である、2021年明治神宮大会出場時の登録メンバーをご紹介します。
背番号 | 名前 | 学年 | ポジション | 出身中学校 | 中学時の所属チーム |
---|---|---|---|---|---|
1 | 森山陽一朗選手 | 2年生 | 投手 | 広島市翠町中 | 広島南リトルシニア |
2 | 大山陽生選手 | 2年生 | 捕手 | 広島市東原中 | 広島安佐ボーイズ |
3 | 真鍋慧選手 | 1年生 | 内野手 | 広島市瀬野川東中 | 広島安芸リトルシニア |
4 | 松下水音選手 | 1年生 | 内野手 | 廿日市市野坂中 | 広島佐伯リトルシニア |
5 | 背戸川内晴哉選手 | 2年生 | 内野手 | 広島市戸坂中 | 広島北ボーイズ |
6 | 川瀬虎太朗選手 | 2年生 | 内野手 | 山口県下関市彦島中 | 下関マリナーズ |
7 | 小林隼翔選手 | 1年生 | 外野手 | 岡山県倉敷市児島中 | 西岡山ボーイズ |
8 | 中川将心選手 | 2年生 | 外野手 | 呉市川尻中 | 府中広島2000 |
9 | 内海優太選手 | 2年生 | 外野手 | 広島市大塚中 | 広島北ボーイズ |
10 | 岡山勇斗選手 | 1年生 | 投手 | 徳島県徳島市国府中 | レッドスターベースボールクラブ |
11 | 松林幸紀選手 | 2年生 | 投手 | 東広島市高屋中 | 東広島ボーイズ |
12 | 松田啓杜選手 | 2年生 | 捕手 | 庄原市庄原中 | ヤングJKB |
13 | 田上夏衣選手 | 1年生 | 内野手 | 熊本県山鹿市山鹿中 | 熊本北部リトルシニア |
14 | 谷本颯太選手 | 1年生 | 内野手 | 福山市大門中 | 金光ボーイズ |
15 | 中尾湊選手 | 1年生 | 内野手 | 福岡県北九州市千代中 | 飯塚ボーイズ |
16 | 執行愛矢選手 | 2年生 | 外野手 | 山口県下関市安岡中 | 下関マリナーズ |
17 | 岩崎遼選手 | 2年生 | 内野手 | 不明 | 東広島リトルシニア |
18 | 竹村春希選手 | 2年生 | 外野手 | 広島市高取北中 | 広島サンズ |
全国的な強豪校で大所帯の部員数を誇る広陵高校ですが、地元広島の選手が主体のチーム構成となっています。他県出身の選手も少なくはないですが、近隣県出身の選手が多いようです。
広陵高校の私のイチオシ選手!
広陵高校野球部の私のイチオシ選手は、神宮大会でスーパー1年生として注目を集めた真鍋慧(まなべけいた)選手です。
小学生時代にソフトボールを始め、中学時代は安芸リトルシニアでプレーしました。地元の広陵高校に入学すると、上級生を押しのけ、1年夏からベンチ入りしレギュラーを獲得します。
189cm・89kgと、1年生とは思えない規格外の体格で、その打撃力から「広陵のボンズ」と呼ばれています。中学時代から水で重量を増やせるバットで振り込んできており、そのスイングスピードは驚異の150キロをマークしました。
神宮大会準決勝では、同じくスーパー1年生として注目される花巻東高校の佐々木選手の前で豪快なホームランを放ち、プロのスカウトが見守る中でも怪力を見せつけました。
そのスカウトも、「長打力のあるバランス型。内角のさばき方が上手。守備を見ても、三塁や外野もできそう。」と総合力を高く評価しています。
また、打撃だけでなく投手もこなし、伸びしろ抜群の体格も相まって、真鍋選手に対する期待は大きなものがあります。
中井監督も「OBの中村奨成(広島)より飛ばす力はある。ここ一番で打てる打者になってくれたら。」と大きな期待を寄せています。まだ荒削りな部分はありますが、選抜でのブレイクやスター選手になれる可能性が非常に高い選手です。
広陵高校2021年秋の公式戦の戦績
広陵高校野球部新チームの、初めての公式戦となる2021年秋季大会の戦績をご紹介します。
日付 | 大会名 | 何回戦 | 対戦相手 | スコア | 備考(県大会出場決定など) |
---|---|---|---|---|---|
2021年8月21日 | 令和3年度 秋季広島県高等学校野球大会 北部地区予選 | 2回戦 | 世羅高校 | 〇27-0 | |
2021年8月22日 | 代表決定戦 | 油木高校 | 〇10-0 | 県大会出場決定 | |
2021年9月19日 | 令和3年度 秋季広島県高等学校野球大会 | 1回戦 | 海田高校 | 〇13-2 | |
2021年9月25日 | 2回戦 | 市立呉高校 | 〇5-0 | ||
2021年9月26日 | 準々決勝 | 盈進高校 | 〇6-5 | ||
2021年10月2日 | 準決勝 | 広島商業高校 | ●4-8 | ||
2021年10月3日 | 3位決定戦 | 広島工業大学高校 | 〇9-2 | 中国地区大会出場決定 | |
2021年10月22日 | 第137回 秋季中国地区高等学校野球大会 | 1回戦 | 倉吉総合産業高校 | 〇6-0 | |
2021年10月24日 | 準々決勝 | 下関国際高校 | 〇3-0 | ||
2021年10月30日 | 準決勝 | 岡山学芸館高校 | 〇7-4 | ||
2021年10月31日 | 決勝 | 広島商業高校 | 〇7-0 | 優勝 | |
2021年11月21日 | 第52回 明治神宮野球大会 高校の部 | 準々決勝 | 明秀学園日立高校 | 〇5-3 | |
2021年11月23日 | 準決勝 | 花巻東高校 | 〇10-9 | ||
2021年11月25日 | 決勝 | 大阪桐蔭高校 | ●7-11 |
中国地区大会で見事に優勝して、2022年の春の選抜大会出場を決めました。
広陵高校の監督ってどんな人?
2021年12月現在、広陵高校の野球部を率いる監督は、同校OBでもある中井哲之(なかいてつゆき)さんです。
指導者としての経歴
1985年 広陵高校野球部コーチ就任
1990年 広陵高校野球部監督就任
1991年 第63回春選抜高校野球大会優勝
2003年 第75回春選抜高校野球大会優勝
中井監督ってこんな人
中井監督は、広島県出身で広陵高校野球部のOBでもあり、甲子園にも出場し上位進出も果たしています。高校卒業後は大阪商業大学に進学し、主に内野手としてプレーしました。
大学を卒業後は、母校の広陵高校の商業科教諭となり野球部コーチに就任しています。そのコーチ時代には、金本知憲選手らも指導していました。
1990年には、27歳の若さで低迷気味だった野球部の監督に就任すると、翌年春には選抜優勝に導いています。
高校野球界では名将の一人に数えられる中井監督ですが、広陵高校野球部出身の現役のプロ野球選手が非常に多いことからその指導法が注目されています。
強豪校と言えば厳しい練習のイメージがありますが、広陵高校では平日は夜7時までには練習が終わり、その後は自主練習となります。
この自主練習の時間が多いことで選手には「自主性」と「考える力」が身につくようです。この考えて練習する習慣が上のステージでも生かされ、プロ野球界に選手を多く送り込む要因の1つです。
また、中井監督は社会科教諭として教鞭をとる傍ら、選手と一緒に寮で生活を送り、選手たちの父親役にもなっています。寮では選手の誕生日はお祝いしたり、クリスマスやバレンタインといったイベント楽しむようです。
注意すべきことがあれば厳しい言葉を投げかけることもありますが、時には冗談で選手のピンと張った背筋をほぐし、空気を和らげます。
「このオンとオフの使い分けはずっと続けてきたことで、特別なことはやっていない」と語る中井監督の指導を受けた選手はこれからもプロ野球界を賑わせてくれそうです。
広陵高校野球部の甲子園での戦績
広陵高校野球部のこれまでの甲子園での戦績をご紹介します。
大会名 | 回数 | 勝敗数 |
---|---|---|
春選抜高校野球大会 | 24回 | 38勝21敗 |
夏全国高校野球選手権大会 | 23回 | 34勝23敗 |
合計 | 47回 | 72勝44敗 |
これまで春夏通算で47回も甲子園に出場しており、選抜では3度の優勝経験がある全国的な強豪校です。また甲子園通算74勝は全国の高校でもトップ10に入っており、過去から現在に至るまで輝かしい実績を残しています。
大会名 | 西暦 | 戦績 |
---|---|---|
第8回夏全国高等学校野球選手権大会 | 1923年 | ベスト8 |
第2回春選抜高校野球大会 | 1925年 | 1回戦敗退 |
第3回春選抜高校野球大会 | 1926年 | 優勝 |
第4回春選抜高校野球大会 | 1927年 | 準優勝 |
第13回夏全国高等学校野球選手権大会 | 1927年 | 準優勝 |
第5回春選抜高校野球大会 | 1928年 | 1回戦敗退 |
第14回夏全国高等学校野球選手権大会 | 1928年 | 1回戦敗退 |
第6回春選抜高校野球大会 | 1929年 | 準優勝 |
第17回夏全国高等学校野球選手権大会 | 1931年 | ベスト8 |
第9回春選抜高校野球大会 | 1932年 | 1回戦敗退 |
第12回春選抜高校野球大会 | 1935年 | 準優勝 |
第30回春選抜高校野球大会 | 1958年 | 1回戦敗退 |
第31回春選抜高校野球大会 | 1959年 | 1回戦敗退 |
第41回夏全国高等学校野球選手権大会 | 1959年 | 2回戦敗退 |
第44回夏全国高等学校野球選手権大会 | 1962年 | 2回戦敗退 |
第45回夏全国高等学校野球選手権大会 | 1963年 | 2回戦敗退 |
第46回夏全国高等学校野球選手権大会 | 1964年 | ベスト8 |
第47回夏全国高等学校野球選手権大会 | 1965年 | 1回戦敗退 |
第49回夏全国高等学校野球選手権大会 | 1967年 | 準優勝 |
第40回春選抜高校野球大会 | 1968年 | ベスト8 |
第50回夏全国高等学校野球選手権大会 | 1968年 | ベスト8 |
第51回夏全国高等学校野球選手権大会 | 1969年 | 2回戦敗退 |
第42回春選抜高校野球大会 | 1970年 | ベスト4 |
第53回夏全国高等学校野球選手権大会 | 1971年 | 1回戦敗退 |
第54回夏全国高等学校野球選手権大会 | 1972年 | 2回戦敗退 |
第52回春選抜高校野球大会 | 1980年 | ベスト4 |
第62回夏全国高等学校野球選手権大会 | 1980年 | ベスト8 |
第56回春選抜高校野球大会 | 1984年 | 1回戦敗退 |
第63回春選抜高校野球大会 | 1991年 | 優勝 |
第64回春選抜高校野球大会 | 1992年 | 2回戦敗退 |
第72回春選抜高校野球大会 | 2000年 | 2回戦敗退 |
第73回春選抜高校野球大会 | 2001年 | 2回戦敗退 |
第74回春選抜高校野球大会 | 2002年 | 2回戦敗退 |
第84回夏全国高等学校野球選手権大会 | 2002年 | ベスト8 |
第75回春選抜高校野球大会 | 2003年 | 優勝 |
第85回夏全国高等学校野球選手権大会 | 2003年 | 2回戦敗退 |
第76回春選抜高校野球大会 | 2004年 | 1回戦敗退 |
第79回春選抜高校野球大会 | 2007年 | ベスト8 |
第89回夏全国高等学校野球選手権大会 | 2007年 | 準優勝 |
第90回夏全国高等学校野球選手権大会 | 2008年 | 2回戦敗退 |
第82回春選抜高校野球大会 | 2010年 | ベスト4 |
第92回夏全国高等学校野球選手権大会 | 2010年 | 2回戦敗退 |
第85回春選抜高校野球大会 | 2013年 | 2回戦敗退 |
第96回夏全国高等学校野球選手権大会 | 2014年 | 1回戦敗退 |
第99回夏全国高等学校野球選手権大会 | 2017年 | 準優勝 |
第100回夏全国高等学校野球選手権大会 | 2018年 | 2回戦敗退 |
第91回春選抜高校野球大会 | 2019年 | 2回戦敗退 |
甲子園での思い出の試合
甲子園で3度の優勝経験のある広陵高校野球部は数々の名勝負を繰り広げてきました。中でも、2007年夏の甲子園決勝での佐賀北高校戦はテレビ番組でも多く取り上げられるほどの名勝負です。
そんな中、私の印象に残った広陵高校の思い出の試合として、2017年第99回夏全国高校野球選手権大会の2回戦の試合をご紹介します。
この年の広陵高校は1回戦を4日目に迎えましたが、この日は広陵高校も含めて甲子園優勝経験校が6校もぶつかり合う高校野球ファン必見の日でした。
この日に戦力では上回ると思われていた中京大中京高校に10-6で快勝しています。
2回戦では3期連続で甲子園ベスト4入りし悲願の優勝を狙う秀岳館高校が相手となり、この試合でも相手の秀岳館高校が有利と目されていました。
試合は、6回までは互いに1点ずつを取り合う投手戦となり、強豪校同士の勝負にふさわしい好ゲームとなります。そんな中、7回表に試合が動きました。
広陵高校は3本のヒットなどで大きな2点を勝ち越します。
しかし秀岳館の強力打線を考えると終盤での2点リードはあって無いようなものです。しかし再び試合が大きく動かしたのは、またしても広陵高校でした。
9回表に2本のヒットでランナーが出ると、打席を立ったのは前の試合で2本のホームランを放っている中村奨成選手。
秀岳館の注目の好投手・田浦選手の力強いストレートを軽々とレフトスタンドに叩き込みます。この一撃で試合を決めた広陵高校が勝利し、広陵・中京大中京・秀岳館・横浜と超強豪校が揃ったブロックを勝ち上がりました。
この大会で広陵高校は惜しくも準優勝となりましたが、1回戦から強豪校を次々と破る快進撃を見せてくれたのです。そして、中村奨成選手は甲子園新記録となる1大会6本塁打を放ち、一躍スター選手として注目を集めました。
広陵高校野球部出身の主なプロ野球選手
広陵高校野球部からはこれまでに50名以上の選手がプロ入りしています。
「鉄人」金本知憲選手などプロ野球界を大いに賑わせた選手も多いのですが、現役選手でも横浜DeNAベイスターズの佐野選手など、各球団の主力として活躍する選手が多いのも特徴的です。
そこで、金本選手以降にプロ野球界入りした選手の卒業年度と最初に入団した球団をご紹介します。
選手名 | 卒業年度 | 最初に入団した球団 |
---|---|---|
金本知憲 | 1986年 | 広島東洋カープ |
堀江賢治 | 1988年 | 横浜ベイスターズ |
二岡智宏 | 1994年 | 読売ジャイアンツ |
福原忍 | 1994年 | 阪神タイガース |
佐竹健太 | 1996年 | 広島東洋カープ |
山﨑賢太 | 1996年 | 中日ドラゴンズ |
稲田直人 | 1997年 | 日本ハムファイターズ |
川本大輔 | 2000年 | 読売ジャイアンツ |
新井良太 | 2001年 | 中日ドラゴンズ |
西村健太朗 | 2003年 | 読売ジャイアンツ |
白濱裕太 | 2003年 | 広島東洋カープ |
上本博紀 | 2004年 | 阪神タイガース |
藤川俊介 | 2005年 | 阪神タイガース |
吉川光夫 | 2006年 | 北海道日本ハムファイターズ |
野村祐輔 | 2007年 | 広島東洋カープ |
土生翔平 | 2007年 | 広島東洋カープ |
小林誠司 | 2007年 | 読売ジャイアンツ |
中田廉 | 2008年 | 広島東洋カープ |
上本崇司 | 2008年 | 広島東洋カープ |
有原航平 | 2010年 | 北海道日本ハムファイターズ |
福田周平 | 2010年 | オリックスバファローズ |
吉持亮汰 | 2011年 | 東北楽天ゴールデンイーグルス |
上原健太 | 2012年 | 北海道日本ハムファイターズ |
佐野恵太 | 2012年 | 横浜DeNAベイスターズ |
太田光 | 2014年 | 東北楽天ゴールデンイーグルス |
中村奨成 | 2017年 | 広島東洋カープ |
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おわりに
今回は、広陵高校の野球部を特集してきましたが、いかがだったでしょうか?
全国的にみてもトップクラスの輝かしい成績をのこしてきた広陵高校、中国地区大会覇者としてのぞむ春の選抜大会では、目標はもちろん優勝でしょうね。
広陵高校の戦いぶりに注目していきたいと思います。
最後までお読みいただき大感謝!みっつでした。