こんにちは、当ブログの管理人、元高校球児のみっつです!
市立和歌山高校は、1931年に創立という、90年もの歴史を刻んできた和歌山市にある高校です。以前より野球に力を入れていて、1964年の春の選抜大会で甲子園初出場を果たしています。
2020年の秋の近畿大会でベスト4入りし、2021年の春の選抜大会の出場を決めました。
今回は、市立和歌山高校の野球部を特集します。選抜大会のメンバーや2020年秋の大会の戦いぶり、監督や過去の甲子園での活躍、さらにプロ野球に入ったOBにも触れますので、楽しみにしてくださいね。
あくまでも参考情報としてご覧ください。
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市立和歌山高校の2020年新メンバーをご紹介!
まずは、2021年春選抜大会の登録メンバーをご紹介します。
背番号 | 名前 | 学年 | ポジション | 出身中学校 | 中学時の所属チーム |
---|---|---|---|---|---|
1 | 小園健太選手 | 3年生 | 投手 | 大阪府貝塚市第一中 | 貝塚ヤング |
2 | 松川虎生選手 | 3年生 | 捕手 | 大阪府阪南市鳥取東中 | 貝塚ヤング |
3 | 川島碧生選手 | 3年生 | 内野手 | 大阪府岸和田市土生中 | 貝塚ヤング |
4 | 杉本明弘選手 | 3年生 | 内野手 | 大阪府貝塚市第四中 | 貝塚ヤング |
5 | 田中省吾選手 | 3年生 | 内野手 | 和歌山市城東中 | 紀州ボーイズ |
6 | 河渕巧選手 | 3年生 | 内野手 | 和歌山市高積中 | 岩出ボーイズ |
7 | 大地悠太選手 | 2年生 | 外野手 | 上富田町上富田中 | 田辺ボーイズ |
8 | 平林直選手 | 3年生 | 外野手 | 和歌山市河西中 | 和歌山ビクトリーズ |
9 | 吉見和航選手 | 3年生 | 外野手 | 橋本市橋本中央中 | 和歌山ホークス |
10 | 米田天翼選手 | 2年生 | 投手 | 大阪府岸和田市山直中 | 貝塚リトルシニア |
11 | 伊藤晃宏選手 | 3年生 | 投手 | 和歌山大教育学部附属中 | 和歌山ボーイズ |
12 | 亀井新生選手 | 3年生 | 内野手 | 和歌山市西脇中 | 和歌山リトルシニア |
13 | 高瀬功詩選手 | 3年生 | 内野手 | 和歌山市紀之川中 | 中学軟式野球部 |
14 | 堀畑樹選手 | 2年生 | 内野手 | 大阪府岸和田市土生中 | 貝塚リトルシニア |
15 | 西岡亮汰選手 | 3年生 | 外野手 | 海南市下津第二中 | 紀州ボーイズ |
16 | 宮本勇選手 | 2年生 | 投手 | 岩出市第二中 | 岩出ボーイズ |
17 | 鎌田城太郎選手 | 3年生 | 内野手 | 大阪府阪南市鳥取東中 | 粉河リトルシニア |
18 | 井戸敬大選手 | 3年生 | 外野手 | 和歌山市紀伊中 | 紀州ボーイズ |
公立校ではありますが、お隣の大阪府南部の出身の選手も多数入部しています。なお、学年は選抜大会に合わせて新学年のものです。
市立和歌山高校の私のイチオシ選手
私のイチオシ選手は、何と言っても世代No.1注目投手とも評される、小園健太(こぞのけんた)選手です。
大阪府出身の小園選手は小学1年生の時から野球を始め、中学時代に所属していた貝塚ヤングでは全国制覇も経験しています。市立和歌山高校に入学後も1年生時から公式戦に出場し、この時から140キロを超えるストレートで話題になりました。
昨夏はコロナの影響で夏の大会が中止となってしまいましたが、和歌山県の独自大会では152キロをマークし一躍全国的に有名な選手とな
りました。
現時点ではドラフト候補の筆頭格と言っても過言ではなく、センバツ大会では高校野球ファンだけでなく、多くの野球ファンから注目を集めそうです。
どうしても球速が先行して報道されていますが、184cm・86kgと体格にも恵まれています。また、カットボールや2種類のツーシームなどの高校野球ではあまり使われない変化球も操り、球速以外でも高い評価を得ています。
打者に応じて必要なボールを投げるなどの投球術も持っており、非常に総合力の高い投手です。とは言え、まだ高校生ですので、制球力などまだ成長の余地があると感じる部分はあります。
ドラフトで1位指名や競合指名を受けるには、大舞台でのインパクトのあるピッチングが不可欠と言っても過言ではありませんので、センバツ大会での活躍を期待したいです。
市立和歌山高校2020年秋の公式戦の戦績
次に、市立和歌山高校野球部新チームの、初めての公式戦となる2020年秋季大会からの戦績をご紹介します。
日付 | 大会名 | 何回戦 | 対戦相手 | スコア | 備考(県大会出場決定など) |
---|---|---|---|---|---|
2020年8月16日 | 令和2年度 和歌山県高校野球新人戦 | 2回戦 | 橋本高校 | ○5-0 | |
2020年8月26日 | 3回戦 | 耐久高校 | ○7-1 | ||
2020年8月29日 | 準々決勝 | 南部高校 | ○10-0 | 二次予選出場決定 | |
2020年9月5日 | 準決勝 | 智辯和歌山高校 | ○6-3 | ||
2020年9月6日 | 決勝 | 和歌山東高校 | ●2-6 | ||
2020年9月27日 | 令和2年度 秋季近畿地区高等学校野球大会 和歌山県二次予選 | 準々決勝 | 和歌山南陵高校 | ○11-2 | |
2020年10月3日 | 準決勝 | 智辯和歌山高校 | ○5-4 | 近畿地区大会出場決定 | |
2020年10月4日 | 決勝 | 和歌山東高校 | ○8-2 | 優勝 | |
2020年10月18日 | 令和2年度 秋季近畿地区高等学校野球大会 | 1回戦 | 東播磨高校 | ○2-1 | |
2020年10月25日 | 準々決勝 | 智辯和歌山高校 | ○2-1 | ||
2020年10月31日 | 準決勝 | 智辯学園高校 | ●1-4 |
近畿大会でベスト4に入り、甲子園出場を決めました。
市立和歌山高校の監督ってどんな人?
2021年3月現在、市立和歌山高校野球部を率いる監督は、同校OBでもある半田真一(はんだしんいち)さんです。
指導者としての経歴
2004年 市立和歌山商業高校(現市立和歌山高校)野球部コーチ就任
2012年 市立和歌山高校野球部監督就任
2014年 第96回夏全国高校野球選手権大会出場
半田監督ってこんな人
半田監督は、市立和歌山高校のOBでショートや外野手で活躍しました。愛知学院大では怪我のため選手ではなく、マネージャーとして野球にチームに携わりました。
大学卒業後は、商業科の教諭として母校の市立和歌山に赴任することとなります。和歌山県のライバル校でもあり、ともにセンバツに出場する智辯和歌山高校の中谷監督とは、同じ小学校と中学校で野球をしていた先輩・後輩の仲です。
その中谷監督は、半田監督を「とにかく負けず嫌いな性格」と評しています。2人が顔を合わせる際は、高校野球のあり方、戦略、これからどうしていけば高校野球が人気がでるかといったことを話すことがあるそうです。
自分の高校だけでなく、和歌山県全体の高校野球を盛り上げたいという熱さを感じます。選手の指導や試合の采配といった点でも、智辯和歌山高校が1強体制の和歌山県の中で数年ごとに甲子園に出場しており、確かなものです。
また、選手のミスで敗戦した際は、全ての監督の責任として、選手の心が野球から離れないようにするなどの心のケアも欠かしていません。
甲子園に出場するだけでなく、勝ち進むことを目標としている市立和歌山高校ですが、小園選手という超高校級のエースがいる今年の甲子園で、どこまで勝ち進めるのか半田監督の手腕に注目です。
市立和歌山高校野球部の甲子園での戦績
市立和歌山高校野球部のこれまでの甲子園での戦績をご紹介します。
大会名 | 回数 | 勝敗数 |
---|---|---|
春選抜高校野球大会 | 6回 | 8勝6敗 |
夏全国高校野球選手権大会 | 5回 | 5勝5敗 |
合計 | 11回 | 13勝11敗 |
かつてどの高校が甲子園に出場しても好成績をおさめていた和歌山県勢ですが、市立和歌山高校も準優勝やベスト4の好成績をあげています。
大会名 | 西暦 | 戦績 |
---|---|---|
第36回春選抜高校野球大会 | 1964年 | 1回戦敗退 |
第37回春選抜高校野球大会 | 1965年 | 準優勝 |
第39回春選抜高校野球大会 | 1967年 | ベスト8 |
第49回夏全国高校野球選手権大会 | 1967年 | ベスト4 |
第76回夏全国高校野球選手権大会 | 1994年 | 2回戦敗退 |
第86回夏全国高校野球選手権大会 | 2004年 | 2回戦敗退 |
第77回春選抜高校野球大会 | 2005年 | 2回戦敗退 |
第96回夏全国高校野球選手権大会 | 2014年 | 1回戦敗退 |
第88回春選抜高校野球大会 | 2016年 | 1回戦敗退 |
第98回夏全国高校野球選手権大会 | 2016年 | 2回戦敗退 |
第101回夏全国高校野球選手権大会 | 2019年 | ベスト8 |
甲子園での思い出の試合
昭和期から名試合を繰り広げてきた市立和歌山高校ですが、思い出の試合として2014年第96回夏全国高校野球選手権大会の1回戦の試合をご紹介します。
平成に入ってから和歌山県では智辯和歌山高校が絶対的王者として君臨しており、市立和歌山高校にとっては10年ぶりの夏出場となりました。また、市立和歌山高校と校名が変わってからは初の甲子園出場となり、1回戦の対戦相手は初出場の鹿屋中央高校です。
試合は序盤から両者ともチャンスを作るも、好守に阻まれる展開となります。そんな中、4回表、4番小窪選手が二塁打を放つと、5番中山選手のタイムリーで市立和歌山が1点を先制しました。
この1点を赤尾投手の丁寧なピッチングと好守により守り抜く展開となっていきます。しかし、鹿屋中央も8回裏、ここまで好投を続けてきた七島選手に代打を送る積極策が功を奏し、同点に追いつきました。
9回裏にも、2死一二塁とサヨナラのチャンスを作ると山下選手のヒットで2塁走者がホームを狙いましたが、市立和歌山の好返球でタッチアウトとなり、試合は延長戦に突入します。
1-1で迎えた延長12回裏、鹿屋中央は1死一三塁とサヨナラの好機をつくりました。ここで迎えた打者の打球はセカンドの前に転がります。
中間守備隊形を敷いていた市立和歌山の選択肢は本塁への送球か、4-6-3の併殺で、キャッチャーは「ホーム!」と指示を出しました。しかし、セカンドは一塁へ送球してしまい、その間に3塁ランナーはホームを駆け抜けました。
「ゴロゴー」のサインで本塁に突入していた三塁走者はサヨナラのホームを踏みましたが、その事実をすぐに理解できずガッツポーズもない劇的勝利が、予想外の結末を何より物語っていました。
セカンドの選手は、監督が「守備はぴか一」と評する選手で、この日も再三の好守で併殺を完成させていました。
本人が「バウンドが変わって捕り損ね、頭が真っ白になった。パニックになり、知らぬ間にファーストに投げてしまった。」と語るように
最後の最後に甲子園の魔物が顔をのぞかせ、無情にも勝者と敗者を分けたのです。
こういう決着となると選手の心のケアが心配になりますが、市立和歌山の半田監督は「和歌山大会では助けてもらった。最後ああいうプレーになったが彼を褒めてやりたい」と選手をかばう姿は印象的でした。
市立和歌山高校野球部出身の主なプロ野球選手
市立和歌山高校からは、これまでに11人の選手がプロ野球入りしています。そこでヤクルトスワローズの川端選手などの卒業年度と入団した球団をご紹介します。
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おわりに
今回は、市立和歌山高校の野球部を特集しましたが、いかがだったでしょうか?
1965年の春の選抜大会では、見事に準優勝を成し遂げています。世代No.1注目投手と評される、小園選手のピッチングが冴えわったた時、56年ぶりに過去最高成績を更新して、全国制覇も見えてくるかもしれません。
そんな市立和歌山高校に注目していきたいと思います。
最後までお読みいただき大感謝!みっつでした。